日商簿記検定3級試験を受験しようとしているあなたは、効率的かつ確実に合格するにはどうしたらよいかご存じでしょうか?
日商簿記検定3級に効率よく確実に合格する秘訣は、3種類の『間違いノート』を作成することです。
①『問題集 間違いノート』
②『模 試 間違いノート』
③『過去問 間違いノート』
3級試験の過去問をご覧になればその理由は明らかです。日商簿記検定3級試験は、類似した問題が切り口を変えて出題されることが多いからです。
たとえば、日商簿記検定3級試験の第142回第1問(5)と第147回第1問(1)とは、同じ仕訳問題です。いずれも「現金過不足」の理解を仕訳で問う問題です。
このように繰り返し出題されている問題を間違えた場合に『過去問 間違いノート』を作成して確認することで、本試験に頻出する問題を数多くおさえることができます。さらに、繰り返し見直すことで記憶の定着度合いが増します。そして、本試験前日と当日に3種類の『間違いノート』をざっと見直すことが合格のコツです。
そこで、このページでは簿記検定試験にラクラク合格するノートの「作成目的」「作成視点」「作成時期」「作成方法」「作成効果」を解説していきます。
このメソッドを学習の初期段階で目を通しておくことで、効率的に学習を行えるようになり成績の伸びが異次元のものとなります。簿記間違いノート作成法を理解をして、是非実践してください!!
簿記検定試験受験生を無理なくムダなく正しい方向に導くことで、効率的な学習をしていただいて試験にラクラク合格することを目的としています。したがって、本サイトは簿記検定試験の合格ガイドであり、羅針盤と考えていただければ幸いです。
Contents
簿記合格ノートの作成目的
3種類の『間違いノート』を作成する目的は、下表の6つです。
作成目的 |
1.不得意項目を明確にすること |
2.個別論点を明確に理解すること |
3.総合問題につなげる力を養うこと |
4.アウトプットをすることで記憶を確実に定着させること |
5.ケアレスミスを最低限におさえること |
6.得点を15点アップさせること |
ノート作成が目的とならないように!!
作成意図:インプットした簿記知識をアウトプットすることで記憶に定着させること!
簿記合格ノートの作成視点
『間違いノート』を作成するときの視点は、次の6つです。5W1Hの視点で『間違いノート』を作成することが大切です。
【5W1Hの視点】
5W1H | 具体化 | ポイント |
what | 何を間違えたか? | 実際に解くことで明確にわかる |
why | どういう原因で間違えたか? | 弱点の把握 |
when | どの段階で間違えたか? | ミス時点認識 |
who | 問題作成者は、何を問いたいか? | 問題作成者の意図把握
先読み➡試験対策 |
how | どう対応すれば、次回は間違えないか? | 2度間違えないコツ
How to |
where | どこに=どの専門学校の講座で学習すれば間違えなくなるか? |
|
【段階的ラクラク学習法】
個別論点➡個別論点から総合問題へのつなぎ➡総合問題
=下の3STEP作成法
以下に順を追って説明します。
第1STEP:個別論点(部分的な個別具体的問題)への対応
「何を間違えたのか」「どういう原因で間違えたか」「どの段階で間違えたか」「間違えた問題の作成者の意図は何か?」「どう対応すれば、次回は間違えないか?」を把握することで、その問題に対応することができます。
<対 応>専門学校の通信講座ですべて対応可能
<ノート>『問題集 間違いノート』の作成
第2STEP:個別論点から総合問題へのつなぎ(橋渡し)の作業
第1STEPから本試験を想定した本番に近い問題を解く➡間違えた箇所をアウトプットとして、頭のなかで「なぜ、間違えたのか」を中心に上表の視点で考えながらノート作成をすることで対応できます。
<対 応>専門学校の通信講座で模試・答練を解くことで対応可能
<ノート>『模試 間違いノート』の作成(答練問題を含む)
第3STEP:総合問題への対応・ケアレスミス軽減
<対 応>全般的・全面的・根本的解決法の実践➡過去問9問を解くことで解決できます。
<ノート>『過去間 違いノート』の作成➡本サイト過去問参照
ー作成視点のまとめー
第1STEP~第3STEPに関して、全般的に以下の通りの考え方で進めていくことで、ラクラク解決することができます。
「どこに=どの専門学校に行けば間違えなくなるか」を正確かつ早期に知ることが非常に大切です。そのためには、自分の性格・学習の進め方に合う通信講座を選択することが大切です。
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専門学校のカリキュラム通りに学習することで、STEP1はクリアできます。
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STEP2~3の対応として3種類の『間違いノート』を作成することで、簿記検定試験にラクラク合格できます。
簿記合格ノートの作成時期
間違いノート作成時期を一覧表で示します。
以下の表で6STEPのどの時間軸で作成するかについて明確にします。
(標準モデル)
内 容 | 総 時 間 | 作成時期 |
1.講 義 | 40時間 | 毎回講義受講時テキスト書込 |
2.問題集 | 3回間違えた時点 | |
3.答 練 | 16時間 | 各答練後30分 |
4.模 試 | 8時間 | 各模試後1時間 |
5.過去問 | 36時間 | 各解答後30分 |
6.直前期 | その都度 | ー(見直し) |
合 計 | 100時間 | ー |
例えば、答練であれば各問題を解き終わってから30分ノート作成に時間をかけるといった感じです。
【おすすめの専門学校へのあてはめ】
- TAC・大原:上表のとおり。
- クレアール・ネットスクール:講義時間が少し短くなります。ネット系のスクールは、効率性を追求する傾向にあります。
- ユーキャン:上表は、かなり弾力的に進められます。ただ、自分で計画をたてた場合には自己管理が必要になります。
ノート作成時期は、3STEP毎の最後の段階です!
※3STEP=上表・下表の2~5が該当します。
簿記合格ノートの3STEP作成法
3STEPを解いて踏んだノート作成法を以下説明していきます。
「間違いノート 作成時期」の各STEPで、3冊のノートを作成します。
内 容 | ノート |
1.講 義 | ノートでなくテキスト書込 |
2.問題集 | 問題集 間違いノート |
3.答 練 | 模 試 間違いノート |
4.模 試 | |
5.過去問 | 過去問 間違いノート |
6.直前期 | 間違いノート 見直し |
ノート作成時期は各ステップの最後の段階になります。
3STEPノート作成の仕方を以下説明していきます。
問題集 間違いノート
講義回数10回の標準モデルを前提に示します。
通信講座25時間の合間に、10回の講義復習の中で、1時間程度の問題集を同回数(10回)解きます。その際、間違えた問題を3回解き直し、3回とも間違えた場合に『問題集 間違いノート』を作成してください。
1・2回目に間違えた問題は、解答解説の欄外・行間に「間違えた・原因理由」「問題作成者の意図」「どうすれば間違えなくできるか」「自分のポイント」を書いておいてください。解説にそのものズバリが出ている場合は、該当箇所にラインマーカーを引いておいてください。
この作業を事前に行うことで、3回目に間違えた時に時間をかけずに『問題集 間違いノート』を作成できるからです。
1.作成時期
簿記学習を開始してから、1ケ月半経過してから作成します。
注意点:学習後すぐ作成してしまうと無駄が多くなります。
ある程度学習した後に作成することがポイントです。
2.作成内容
個別論点がメインです。
3.作成の仕方
ノートの作成順序を以下、示します。
ⅰ)テキストで学習した後、問題集でトレーニングしていく
ⅱ)正解をした設問は、番号の左側に✔マークをつける
ⅲ)間違えた設問は、番号の左側に○印をつける
ⅳ)問題集は間違えた設問(○のついている箇所)を3回解き直す
3回間違えた箇所を『問題集 間違いノート』にまとめること
間違えの2回目までは解答解説になぜ間違えたかを追記しておくこと
模 試 間違いノート
1.作成時期
模擬試験の都度、作成してください。
2.内容
個別問題から総合問題への橋渡しになる問題がメインとなります。
この段階では、個別論点が理解できていてもまだアウトプット練習が不足しています。したがって、なかなか点数につなげることは難しいため、高得点でなくても気にしないでください。
3.作成の仕方
模試は受けたほうがよいですが、時間的に余裕がない場合は、直前答案練習会について作成しても構いません。総合問題を本試験さながら必死に解き、「点数がどれくらいとれたかを確認」「不得手な問題を把握」して、「あと何点取れば合格できるか」を分析するためにノートを有効活用してください。
この作業は、自分の頭を整理できるとともにアウトプットトレーニングにもなり、一石二鳥です。
3回の解き直しではなく、間違えた問題を1回目から作成します。
過去問 間違いノート
1.作成時期
過去問を解く都度、作成してください。
過去問は、第1~5問で出題者が受験生の確認度合いを問いたい意図が異ります。したがって、第1問~第5問までを別々の頁に分けて『過去問 間違いノート』を作成してください。
- 第1問:仕訳の理解を問う
- 第2問:帳簿の理解を問う
- 第3問:試算表の理解を問う
- 第4問:伝票の理解を問う
- 第5問:財務諸表作成ができるかを問う
2.内容
総合問題として、点数を上げていく段階です。
この段階は、インプットした知識を総動員してアウトプットトレーニングを積むことが大切です。大いに点数にこだわってください。できなかった問題は、6つの視点のうち「what」「why」「who」「how(to)」の4つを念頭に置いてアウトプットトレーニングの意味も込めて『過去問 間違いノート』を作成してください。
【『過去問 間違いノート』作成時留意点】
ⅰ)what&why:「何=どの問題」を「なぜ」間違えたのかを把握
ⅱ)who :「誰=出題者の出題意図」は何かを把握
ⅲ)how(to) :「どのように対応すれば、次回は間違えなくなるか」を検討➡対策
※1.when「いつどの時点で間違えたか」=過去問を解いた時点
※2.where「どこの専門学校の通信講座を受講するか」=当サイトおすすめの簿記専門学校
3.作成の仕方
過去問対策講座受講をすれば、代用することもできます。
過去問の傾向をつかみながら、弱点を消し込んでいく作業をコツコツ続けてください。
簿記合格ノートの作成効果
簿記検定試験に合格するために必要なことは、必要な知識をインプットして、インプット知識を使って問題を解く(アウトプットする)ことです。
まず、インプットについては通信講座で知識を網羅して習得しましょう。
【インプット学習】
簿記講義受講時にノートにきれいに書き込むことは、一般的に行われています。しかし、はじめて講義を受講する際にはテキスト・配布プリント・レジュメなどの余白や行間に重要事項を追記することを私(管理人)はおすすめします。
その理由は、講義受講後に理解が十分でなかった箇所に「自分の字でポイントを記入すること」「補足説明を書いておくこと」で、自分のオリジナルテキストができあがるからです。その結果、各項目について深い理解が得られ、思い出す時間が早くなり、効率的学習ができるからです。
次に、問題を解いて知識の活用度合いを測ることです。
【アウトプット学習】
そして最後に、3種類の『間違いノート』を作成することでアウトプットして記憶に定着させることです。
3種類の『間違いノート』を作成する意図は、インプットした簿記知識をアウトプットすることで記憶に定着させることにあります。
まとめ
本ページでは、簿記検定試験に合格するための3種類のノート作成法を解説してきました。学習の進捗度合いで作成するノートが変わってきます。
【3STEPノート作成法】
ⅰ)『問題集 間違いノート』
ⅱ)『模 試 間違いノート』
ⅲ)『過去問 間違いノート』
この3つのプロセスは、それぞれ意味合いが異なります。
3つのプロセスを経て自分の手でノートに書くことで記憶の定着をはかることができ、さらに本試験直前に不得手な項目の見直しを効率的に行えます。また、ノート活用により理解を深めておくことで、類似問題が出題されたときにも応用がきき、正解を導きやすくなる効用があります。
講義中の行間記入はインプット学習です。講義で簿記知識を入れます。そして、行間記入することでその知識をより深く入れ、理解を深めることこそがインプット学習です。
一方、ノート作成に書き込む行為はアウトプット学習です。アウトプット学習を行うことで記憶の確認と定着ができるため、効果絶大です。是非試してください。
テキストでインプットした内容について問題集で基本問題をおさえ、模試で点数につながるか否かを試し、過去問で総仕上げをします。その際3冊のノートを作成する(アウトプットする)ことで、3回繰り返して解くことと同じ効果があるのです。したがってノートを作成することは時間がムダにかかるのではなく、その逆に効率的に学習することになります。
以上、各種間違いノートの作成法を具体的にお示ししたことで、『間違いノート』作成の重要性がおわかりいただけたと思います。私(管理人)は、簿記の『間違いノート』を作成したあなたが簿記検定試験にラクラク合格されることを願っております。