「簿記の資格を取って将来の仕事に役立てたい」と思っていても行動に移せないことに歯がゆさを感じていないでしょうか? なぜそのように感じるのでしょうか?
きっと、「簿記は役立ちそうだけれども、何か取っつきにくそうだ」や「勉強をはじめてから、取得できるまでに時間がかかりそうだ」というイメージをお持ちだからだと思います。不慣れな学習をすることを億劫に感じたり、何かハードルが高いと感じたりすることに原因があるのでしょう。
しかしながら、こういった考えは単に食わず嫌いなだけなのです。ご自身の資格取得の目的を明確にして自分の性格にあった通信講座を受講すれば、「どのように学習をはじめるのか」「どういったステップを踏んで実力がついていくのか」「各段階でどのくらい学習時間をかけるか」をつかむことができます。
つまり、学習を開始する前の段階であらかじめ学習時間と学習のステップを把握しておくことで、簿記検定3級試験にラクラク合格できます。
そこで、本ページでは「簿記3級試験に向けて学習を開始してから合格するまでに何時間かかるか」と「各段階でどれだけの時間をかければ合格できるか」について示していきます。
Contents
日商簿記3級合格までにかかる勉強時間
個人差はありますが、日商簿記検定3級試験に合格するためには、学習を開始してから100時間程度かかるのが一般的です。例外的ですが、早い方であれば半分の時間(=50時間)で合格するケースもあります。
効率的に学習をしてラクラク合格するためには、
- 簿記3級勉強を開始する動機を明確にすること
- スケジュールを緻密にたてること
- 効率的に学習をすること
- 継続して学習をすること
- 試験対策を怠らないこと
- 試験当日に最高の気持ちで集中して挑むこと
これらのことが欠かせません。そして、そのためには迷いがあってはいけません。
以上のポイントを単純化して、ざっくりと3段階に分けます。
第1段階
➡受験動機を明確にしてスタートダッシュ
第2段階
➡TACや大原学園などの簿記検定3級通信講座の受講する
第3段階
➡集中力を切らさずにモチベーションを保ち続ける
第1段階と第3段階は、自分の資格試験に対する本気度に関係しています。そして、第2段階は、通信講座を利用することでラクに行えます。
学習開始から合格までに100時間かかる通常の場合、「毎日の学習時間」と「合格までに要する月日」は以下の表のようになります。毎日同じ時間だけ必ず継続して学習することを前提としたモデルケースを示します。
【100時間学習モデル】3ケ月学習法
1日の 学習時間 |
合格までに要する | |
日 数 | 月 日 | |
0.5時間 | 200日 | 6ケ月20日 |
1.0時間 | 100日 | 3ケ月10日 |
1.5時間 | 75日 | 2ケ月15日 |
2.0時間 | 50日 | 1ケ月20日 |
2.5時間 | 40日 | 1ケ月10日 |
3.0時間 | 33日 | 1ケ月 程度 |
(簡単な計算式)
2行目の1時間/日のケースで考えます。
毎日1時間学習をする場合、合格するために要する月日を計算します。
100時間÷1時間/日=100日
➡3ケ月10日
(100時間学習結果)
仮に、1日2時間学習した場合には、約1ケ月半で合格できます。
上表以上に毎日コンスタントに学習することは、日中仕事をしている場合は困難でしょう。1日4時間毎日休まずに集中力を切らさずに学習することは、時間のある学生でないと難しいと思います。
社会人の場合は、定期的に通信講座を受講して、時間を多めにとれる休日に腰を据えて問題を解くやり方をおすすめします。
100時間合格法&ステップ学習
以下、簿記検定3級試験の学習を開始した直後から本試験直前までを順序だてて、「どの段階で」「何時間かけて学習するか」について示していきます。以下、段階別に学習にかける時間を示していきます。
通信講座受講・問題集を解く
テキストやレジュメをベースにした通信講座を受講し、受講後に不明点やわかりにくかった点をテキストやなどで丁寧に読んでください。それでも理解できない場合には講師に質問しましょう。
目安となる時間配分及び日数は、次表のとおりです。
講義時間 | 復習時間※ | 回数 | 習得時間 | 日数 |
テキスト | テキスト | 最多 | 時間×回数 | |
レジュメ | 問題集 | |||
2.5時間 | 1.5時間 | 10回 | 40時間 | 40日 |
※復習時間の1.5時間は、「テキスト・レジュメの復習」と「問題集を解く」という2要素があります。
上表は、講義受講と復習の2STEPを踏みます。各段階に分けて説明します。
STEP1.講義受講
➡(インプット学習)
目的 | 使用 | 講義時間 | 回数 | 習得時間 |
ノウハウ最短習得 | テキスト | 2.5時間 | 10回 | 25時間 |
【通常受講型】講義最長時間及び最長回数のモデル。
【効率追求型】短い時間で受講可能な通信講座(ネットスクール:1.5時間×7回=10.5時間)
講義中に理解すること!
STEP2.復習+問題集を解く
➡(アウトプット学習)
目的 | 使用 | 時間 | 回数 | 合計時間 |
復習 | テキスト | 1.5時間 | 10回 | 15時間 |
自己学習 | 問題集 |
①復 習:テキスト及びレジュメの復習で「理解を確認する」
②自己学習:問題集を解いて「理解を深めて記憶に定着させる」
【手順】
ⅰ)講義を受講する
ⅱ)講義内容に関連する問題を解く
ⅲ)正解した問題は「✔」を付ける
➡1回解き、合っていた問題は再度解くことは不要
ⅳ)間違えた問題は「○」を付ける
ⅴ)間違えた問題は3回解き直す
➡3回解いても間違える問題は『問題集 間違いノート』にまとめる
《『間違いノート』をまとめるポイント》
☑ 出題意図
☑ 間違えた原因
☑ どのようにすれば間違えなくなるか
☑ 正解のポイント
こうすることで、ラクラク不得意な問題に対する対応ができるようになります。
基礎作り =40時間
インプット学習 =25時間
アウトプット学習=15時間
直前答案練習会
講義受講でテキストにかかれている範囲を網羅し、問題集を解き終わった次の段階では答案練習会に参加しましょう。かける時間の目安は、次のとおりです。
試験時間 | 復習時間※ | 回数 | 合計時間 |
2時間/回 | 2時間/回 | 4回 | 16時間 |
※2時間の答練のあとは、解説と復習に2時間とってください。
※模試と合わせて、間違えた箇所を『模試 間違いノート』にまとめてください。直前答案練習会は模試と類似するので、同じノートにまとめるとよいです。その際は、上記《『間違いノート』をまとめるポイント》で何がポイントか確認してください。
模擬試験受験
答案練習会まで来れば、あとは試験慣れをして点数をとりにいくことと受験生のなかでの自分の位置を知ることを目的として、公開模試を受験しましょう。目安となる時間は、以下のとおりです。
試験時間 | 復習時間※ | 回数 | 合計時間 |
2時間/回 | 2時間/回 | 2回 | 8時間 |
※うち2時間は、復習をして『模試 間違いノート』をまとめてください。その際は、上記《『間違いノート』をまとめるポイント》で何がポイントか確認してください。
過去問を解いて分析
最終段階では、過去問を直近9回分を解いて試験の傾向を把握して分析をし、本試験で1点でも多くとることを目指してください。時間配分は、以下のとおりです。
試験時間 | 復習時間※ | 回数 | かかる時間 |
2時間/回 | 2時間/回 | 9回 | 36時間 |
※うち2時間は、復習をして『模試 間違いノート』をまとめてください。その際は、上記《『間違いノート』をまとめるポイント》で何がポイントか確認してください。
項目別100時間学習法の合計時間
100時間学習法のステップ・目的・合計時間を確認します。
ステップ | in/out | 目的 | 合計時間※ |
通信講座受講 | インプット | 知識習得 | 25時間 |
問題集・間違いノート | アウトプット | 知識活用 | 15時間 |
直前答練 | 練 習 | 16時間 | |
模 試 | 実践演習 | 8時間 | |
過去問分析 | 分 析 | 36時間 | |
合 計 | 100時間 |
※以上は、それぞれのテスト後の復習時間と『間違いノート』作成時間も込みとなります。
合計100時間=合格までの必要な時間!
効率的75時間合格法&ステップ学習
100時間学習法が通常のパターンですが、効率よくアウトプット学習を行えば時間を短縮することもできます。
どうしても短期間(たとえば、1ケ月半程度)で合格したい場合は、毎日の学習時間を1時間30分とりましょう。効率的に学習することでトータル75時間学習で約1ケ月半、つまり3ケ月の半分の短期間で合格することも可能です。ただし、この学習法はラクラク合格ではなく、忍耐力が少し必要になります。
平日は1時間しか時間がとれない場合には、土曜日と日曜日に2時間ずつ時間をとりましょう。
ステップ | in/out | 目的 | 合計時間 |
通信講座受講 | インプット | 知識習得 | 25時間 |
問題集・間違いノート | アウトプット | 知識活用 | 15時間 |
直前答練 | 練 習 | 16時間 | |
模 試 | 実践演習 | 4 時間 | |
過去問分析 | 分 析 | 20時間 | |
合 計 | 74時間 |
75時間合格法を実践する場合は、「模試を1回受験」「過去問を5回解く」ことで効率をあげることがコツとなります。100時間法合格法に比べて演習時間(アウトプット時間)が25時間少なくなります。具体的には、「模試1回分」と「過去問4回分」が不足します。これをカバーするために『間違いノート』に力を入れて自分の考える道筋を明確にすることが大切です。
講義受講・模試・過去問は、2時間~3時間程度かかるので必ずしもコンスタントに毎日1時間学習とはいきませんが、以上は目安となります。
土曜日と日曜日のまとめ勉強で、合格できる可能性がぐんと上がります。
まとめ
簿記の知識ゼロでまったくの初心者であれば、日商簿記検定3級に合格するためには、通常100時間かかります。資格取得を2ケ月以内にせざるを得なくなった場合には、ラクラク合格計画を少し変更をしましょう。その際は75時間合格法を参考にして合格時間を設定して、無理がかからないように学習計画をたてることをおすすめします。
簿記を学習したい気持ちがあるにも関わらず、どうしても一歩踏みだせない場合には、入門書として最適な簿記の漫画を読んでみることもよいと思います。そうすることで簿記知識の大切さや面白さがわかり、最初の歩みをすすめるきっかけになると思います。
簿記学習の最初きっかけ作りができれば、それ以降は次のステップを段階的に踏むことで合格への道のりが見えてきます。
【合格への明確な10ステップ】正のスパイラル
ⅱ)モチベーションアップをはかる
ⅲ)スケジュール設計をする
ⅳ)正しい無理のない学習を継続する
ⅴ)スケジュール管理をする
ⅵ)モチベーションを維持する
ⅶ)過去問の分析をする
ⅷ)本試験対策をする(持ち物チェック含む)
ⅸ)最高の状態で受験する
ⅹ)合格する
こういった一本の線を通して見ることは、簿記学習の最初に行う「簿記一巡の取引」にも通じるのです。一本筋を通して学習を開始し、木に枝葉をつけて厚みを増やして実力をつけていく作業と同じです。
本記事では以上のステップを具体的にあてはめました。「冒頭」と「合格への10ステップ」のピンクマーカーは自分との闘い、黄色マーカーが通信講座利用による効率的学習法です。これは、すべての試験に合格するために共通する考え方です。
この思考法を身につければ、あとは通信講座の資料請求をして、自分に合う講座を選択して正しい学習を行うことで合格にたどり着けます。そして、ステップを踏んで階段を一歩ずつ上げていくことです。正しい努力を積み上げていけば、最終的にはご自身の「行ってきた学習が正しかったのだ」と心底実感できるようになります。
私(管理人)は、簿記検定3級試験を受験をするあなたが計画的にステップを踏んで最高の状態で試験に挑み、合格することを切望しております。